フライングモンキーとは?なりやすい人の特徴と嫌がらせの対処法を解説

「突然、職場の同僚から無視されるようになった」
「ママ友グループで陰口を言われ、孤立してしまった」
「共通の知人に、事実と違うことを吹き込まれていた」
このような嫌がらせをしてくる相手のことを心理学的には「フライングモンキー」と呼び、味方だと思っていてもいつの間にか敵になっていることがあります。
言われのない嫌がらせを第三者から受けるため、どうしていいのかわからず悩んでいるのではないでしょうか。
本記事では、フライングモンキーになりやすい人の特徴と嫌がらせの対処法を解説します。
誰にもいえず悩んでいる苦しみから解放され、平穏な生活を取り戻しましょう。
フライングモンキーとは、ナルシストに操られて嫌がらせやいじめに加担する第三者
フライングモンキーとは、ナルシストに操られて嫌がらせやいじめに加担する第三者のことです。
フライングモンキーという名前は、「オズの魔法使い」に登場する操られた猿からきています。
ここでいう「ナルシスト」とは、以下のような特徴をもつ人物です。
- モラハラ傾向のある人
- 自己愛性パーソナリティ(※)の加害者
- 被害者意識が強く、自分を正当化する人
- 他人を巧みにコントロールしようとする人
- 自分が悪者に見られることを極端に嫌う人
- 共通の知人を巻き込み、味方を増やそうとする人
※自己愛性パーソナリティ:優越感や賞賛されたいという欲求、共感性のなさなどの広汎なパターンの特徴を持っている人。自分の能力を過大に評価したり、他者の能力を過小評価する傾向がある。
ナルシストは表向きには魅力的に見えることもあり、周囲の人々がその本質に気づかず加担してしまうケースも少なくありません。
結果として、フライングモンキーは無意識のうちに加害行為を手伝ってしまいます。
フライングモンキーになりやすい人の心理学的な特徴
フライングモンキーになりやすい人には、以下の心理学的な特徴を持ち合わせています。
必ずしも悪意があって加担するとは限りません。
フライングモンキー特有の共通した傾向を解説します。
正義感が強く、間違っていると思ったらすぐ指摘したくなる
正義感が強く、間違っていると思うことがあるとすぐに指摘したくなる傾向がある人は、フライングモンキーになりやすいといわれています。
ナルシストから「被害者から嫌がらせを受けている」と一方的な話を聞かされた場合、正義感の強い人ほど「注意しなきゃいけない」と反射的に行動してしまいがちです。
自分では善意や正しさと思って取った行動が、実は加害者側の支援に変わってしまうケースがあるといわれています。
参考:Verywell Mind「ナルシシズムについて語るとき、フライングモンキーという言葉が意味するもの」
場の空気や他人の意見にすぐ流されてしまう
フライングモンキーになりやすい人は、場の空気や他人の意見にすぐに流されてしまう傾向があります。
心理学者ソロモン・アッシュが1951年に行った実験によると、明らかに間違った答えを多数派が主張している場面でも、約3分の1(32%)の人が自分の正しい判断を曲げて周囲に同調するという結果が出ています。
参考:Solomon E. Asch「集団からの圧力が判断の変化および歪曲に与える影響」
自己評価が低く、強い人の言うことに逆らえない
自己評価が低く、自分より強い立場の人の言うことに逆らえない人も、フライングモンキーになりやすい傾向があります。
心理学者スタンレー・ミルグラムが1963年に行った有名な実験では、権威者の指示に従って、65%の参加者が他者に最大450ボルトの電流を流すスイッチを押しました。
多くの被験者が葛藤しながらも「命令されたから」と判断し、自分の行動の責任を放棄する傾向が示されています。
参考:Stanley Milgram「権威への服従に関する行動的研究」
困っている人がいると何とかしてあげたくなる
フライングモンキーになりやすい人には、困っている人がいると何とかしてあげたくなる強い共感性が見られます。
心理学者アルバート・バンデューラは、「誰かのため」という大義があると人は自分の行動を正当化しやすくなると指摘しています。
これは「道徳的正当化」と呼ばれていて、本人がその行動を悪いことだと意識しないようになると、思いがけず加害行為に手を貸してしまう可能性があるのが特徴です。
フライングモンキーからの嫌がらせの対処法
フライングモンキーによる嫌がらせは、深刻なダメージを与えるケースも少なくありません。
ときに加害者本人よりも厄介で、第三者からの攻撃ゆえに「自分が悪いのではないか」と悩みやすくなるのも特徴です。
以下のような方法で、フライングモンキーからの嫌がらせに対処していきましょう。
すぐに実行できる方法もあるので、状況に応じて活用してみてください。
言動を記録して証拠を残す
フライングモンキーからの嫌がらせに対して言動を記録し、証拠として残しましょう。
被害の実態を証明できる客観的な記録がなければ、警察や弁護士など第三者に相談しても動いてもらえない可能性があります。
たとえば、以下のような方法で記録を残しましょう。
- メールやLINEのスクリーンショットを保存する
- 日時や嫌がらせの内容、相手の名前をメモ書きする
- 音声が録音できる状況であればICレコーダーを活用する
また、記録を残すことで「自分は被害を受けている」と客観的に認識でき、精神的にも冷静さを保ちやすくなる効果が期待できます。
嫌がらせがエスカレートする前に、できる限りの証拠を残しておいてください。
フライングモンキーに反論せず、距離をとる
フライングモンキーに直接反論するのは、避けたほうがよい対処法です。
フライングモンキーは、基本的に加害者の一方的な話を鵜呑みにしています。
感情的になって反論しても「やはり被害者は問題がある」と印象づけられてしまう恐れがあります。
このような事態を防ぐためには、フライングモンキーと距離をとって、かかわることをやめるのがおすすめです。
職場や学校などどうしても関わらないといけない場面があるときは、以下のような方法で物理的・心理的な距離を確保できます。
- 会話は必要最低限にとどめる
- 1対1のやりとりを避け、第三者を交える
- 距離感のある態度をあえて示す(敬語や事務的な対応など)
無理にわかってもらおうとする必要はなく、自分の心と体を最優先に行動しましょう。
信頼できる第三者に相談して、味方を確保する
フライングモンキーからの嫌がらせに直面したときに1人で抱え込むのは危険です。
信頼できる第三者に相談して味方を確保してください。
被害に遭っていると、冷静な判断が難しくなる場面も少なくありません。
「自分が悪いのかもしれない」と誤解してしまい、被害が長引いてしまうこともあります。
以下のような相談先を活用し、心理的な負担を減らしつつ状況を整理しましょう。
- 家族や親しい友人など、事情を理解してくれる人
- 会社の人事部やハラスメント相談窓口
- カウンセラーや臨床心理士など、専門知識を持つ第三者
自分の味方がいる安心感が、精神的な支えになります。
弁護士に相談する
フライングモンキーからの嫌がらせが深刻化した場合は、法的対応も真剣に検討することが必要です。
嫌がらせの内容によっては、以下の法律に抵触する可能性があります。
- 名誉毀損罪(刑法230条)
- 侮辱罪(刑法231条)
- ストーカー規制法違反
また、弁護士に相談することで以下のようなメリットがあります。
- 被害状況が法的にどのように評価されるかが明確になる
- 加害者側への警告や内容証明郵便の送付など、法的措置を講じてもらえる
- 必要に応じて損害賠償請求や刑事告訴などの手続きもサポートしてもらえる
フライングモンキーによる嫌がらせが「集団による加害行為」にまで発展している場合は、専門家の力が欠かせません。
一人で抱え込まず弁護士に状況を共有することが、事態の早期解決につながります。
探偵に相談する
法的対応を検討していても、証拠が不足しているため一歩を踏み出せずにいる場合は、探偵へ相談するのがおすすめです。
探偵に依頼することで、以下のような調査が可能です。
- 嫌がらせの現場の張り込みや写真・動画による証拠取得
- SNSやインターネット上での誹謗中傷の発信元の特定
- 第三者を使った嫌がらせの有無や実態の調査
探偵の調査であがってきた証拠は、警察や弁護士に相談する際にも活用できます。
証拠がないから何もできないと感じている人こそ、探偵の力を借りることで状況が一変する可能性があります。
フライングモンキーからの嫌がらせに関する相談は日本総合調査事務所へ
フライングモンキーとは加害者本人ではなく周囲の第三者であるため、嫌がらせされていることを訴えても周囲に理解してもらえず、孤立感や不安を抱えてしまう方もいるでしょう。
誰が味方で誰が敵なのかわからなくなり、疑心暗鬼になって精神的に追い詰められてしまう方もいるのではないでしょうか。
そのような悩みを抱えている方は、当社「日本総合調査事務所」へご相談ください。
フライングモンキーからの嫌がらせやいじめによる悩みや恐怖を抱える依頼者のために、日本総合調査事務所では以下のような専門調査を行っています。
- フライングモンキーによる嫌がらせの実態調査(張り込み・尾行・聞き込み)
- フライングモンキーの言動の記録や証拠写真・動画の収集
- 誰の指示で嫌がらせが行われているのかの背景調査
「何もできない」と思っていた状況でも、探偵の調査の経て証拠を得ることで弁護士への相談や加害者への対処を具体的に進められるようになります。
ご相談は完全無料で、匿名相談できるので安心してご連絡ください。
24時間365日対応で、電話・メール・LINEいずれかの方法を選べます。
※探偵業法にもとづき、違法性のある調査や犯罪への加担はお断りさせていただきますので、あらかじめご了承ください。
フライングモンキーに関するよくある質問
フライングモンキーに関するよくある質問と、その回答をまとめました。
フライングモンキーと自己愛性パーソナリティ障害は関係ありますか?
フライングモンキーは、自己愛性パーソナリティ障害を持つ人の指示や影響を受けて嫌がらせや攻撃に加担することがあるため、深く関係があります。
自己愛性パーソナリティ障害の人は、以下のような特徴を持つとされています。
- 他者への共感が乏しい
- 自分を過大評価し、賞賛を求める
- 自分の責任を他人に転嫁することが多い
- 他人をコントロールしようとする傾向がある
自己愛性パーソナリティ障害の人と関わる際は、本人だけでなく周りの取り巻きの存在や言動にも要注意です。
自分が悪者にならないように周囲の人を巧みに操って代わりに攻撃させることがあります。
その役割を果たすのがフライングモンキーなので、両者は関係があると考えられます。
フライングモンキーの末路はどうなりますか?
フライングモンキーは、最初は良かれと思ってナルシストの指示に従って行動している場合が多いですが、その後必ずしも幸せになれるとは限りません。
具体的には、以下のような問題に直面する可能性があります。
- 信頼を失う:被害者を攻撃した事実が明るみに出たとき、加害者の一部と見なされることがある
- 精神的な消耗や罪悪感に苦しむ:あとになって自責の念や後悔に苛まれることがある
- ナルシストから切り捨てられる:用済みになったら、次は自分が攻撃対象になることもある
ナルシストは、都合のいい人間しか利用しません。
状況が変われば態度も一変することが多いです。
フライングモンキーとして加担することは周囲からの信頼を失わせるだけではなく、精神面をも不安定にさせるものと考えてよいでしょう。
イネーブラーとフライングモンキーは同じ意味ですか?
「イネーブラー」と「フライングモンキー」は似ている部分はありますが、まったく同じ意味ではありません。
両者はともに加害者を支援する立場にありますが、その役割やかかわり方には以下の表のように明確な違いがあります。
項目 | 定義 | 例 |
イネーブラー | 相手の不健全な行動(薬物依存や浪費など) を許容したり、助長したりする人 | ・家族が加害者のDVをかばう ・友人が借金を肩代わりする |
フライング モンキー | ナルシストに操られて、 嫌がらせやいじめに 加担する第三者 | ナルシストから指示を受けて、 対象者の悪口を言ったり 弱点を探ったりする |
フライングモンキーもイネーブラーの一種と考えられますが、フライングモンキーはナルシストに操られた共犯のようになっている点で違いがあります。
フライングモンキーまとめ
フライングモンキーとは、ナルシストに操られて嫌がらせやいじめに加担する第三者のことです。
フライングモンキーになりやすい人は以下の心理学的な特徴を持ち合わせています。
- 正義感が強く、間違っていると思ったらすぐ指摘したくなる
- 場の空気や他人の意見にすぐ流されてしまう
- 自己評価が低く、強い人の言うことに逆らえない
- 困っている人がいると何とかしてあげたくなる
このような特徴を持つ人は、意図せず加害者の味方になってしまうことがあります。
とくに周囲を巻き込んで圧力をかけてくるケースでは、第三者の支援を受けることや証拠を残すことが重要です。
信頼できる相談先がなくて困っている方は、当社「日本総合調査事務所」へご相談ください。
無料・匿名での相談も可能です。
電話・メール・LINEのいずれかから、24時間いつでもお気軽にお問い合わせください。
※探偵業法にもとづき、違法性のある調査や犯罪への加担はお断りさせていただきますので、あらかじめご了承ください。