指向性スピーカーによる嫌がらせ対策|壁越しに届くモスキート音の仕組みと消す方法

「寝室やリビングなど、特定の部屋だけに音が聞こえてくる」「誰もいないはずの方向から音が聞こえる」など、不可解な音による嫌がらせに困惑していませんか?
それは指向性スピーカー(パラメトリックスピーカー)による嫌がらせかもしれません。
指向性スピーカーは本来、商業施設の案内システムなどで活用される装置ですが、近年は嫌がらせの道具として悪用されるケースが増加しているのです。
この記事では、指向性スピーカーによる嫌がらせの仕組みと、被害を防ぐための具体的な対策を解説します。
イマイチ仕組みを理解しづらい「技術的な嫌がらせ」だからこそ、正しい知識と対処法を身につけましょう。
>>指向性スピーカーの仕組みの解説を飛ばして、すぐ対策をチェックしたい人はこちら
そもそも、指向性スピーカー(パラメトリックスピーカー)ってどんな仕組み?
指向性スピーカー(パラメトリックスピーカー)は、一般的なスピーカーとは異なる仕組みを持っているからこそ、新しいタイプの嫌がらせ手段として悪用されています。
まずは、この指向性スピーカーの仕組みをチェックしていきましょう。
指向性スピーカー(パラメトリックスピーカー)は「約100m先の特定の位置に音を届けられる」装置
指向性スピーカーは、超音波を利用して特定の方向・位置にピンポイントで音を届ける装置です。
一般的なスピーカーは音が四方八方に広がるのに対し、指向性スピーカーは狭い範囲に集中して音を送れます。
たとえ100メートル程度離れた場所でも、直径数メートルの範囲にだけ音を届けることが可能です。
これは2つの超音波を重ね合わせることで、空気中で可聴音が生成される物理現象(自己復調現象)を応用しています。
この「長距離でも特定の位置に音を届けられる」特性が、悪意のある隣人による嫌がらせに悪用されているのが現状です。
「モスキート音」と呼ばれる高周波数の音が嫌がらせに使われやすい
指向性スピーカーによる嫌がらせでは、とくに「モスキート音」と呼ばれる高周波音が多用されます。
モスキート音は17kHz前後の高い周波数の音で、蚊の羽音に似ていることからこの名前が付けられました。
一般的に25~30歳を過ぎた頃から、年齢とともに聞こえにくくなっていくのが特徴です。
モスキート音は長時間聞き続けると頭痛や吐き気、集中力の低下などの症状を引き起こすことがあります。
睡眠障害や慢性的なストレスの原因となり、あなたの日常生活にも悪い影響を与えかねないでしょう。
指向性スピーカー(パラメトリックスピーカー)による嫌がらせが起きてしまう3つの理由
指向性スピーカーによる嫌がらせが増加している理由は、主に以下の3つです。
- 入手が簡単:Amazonなどで数万円から購入可能、自作も可能
- 発覚リスクが低い:音源の特定が難しい
- 証拠収集が困難:指向性が狭く、第三者が音の発生を確認するのが難しい
以前は業務用の高額機器だった指向性スピーカーですが、最近は通販で手軽に手に入るようになりました。
商品説明では「プレゼンテーション用」などと表記されているため、悪意のある人でも簡単に購入できてしまいます。
インターネット上には自作方法の情報が公開されており、電子工作の知識があれば1万円程度で製作することも可能です。
そしてもっとも問題なのは、聞こえる範囲が非常に狭いため発信源の特定が難しいこと。
被害者にとっては「どこから音が来ているのかわからない」状況で、第三者による確認も困難となります。
発信源を特定するには、独自のノウハウを持つ探偵などの専門家に依頼しましょう。
当社「日本総合調査事務所」でも指向性スピーカーによる嫌がらせ相談を受け付けておりますので、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。
※探偵業法にもとづき、違法性のある調査や犯罪への加担はお断りさせていただきますので、あらかじめご了承ください。
指向性スピーカー(パラメトリックスピーカー)による嫌がらせ事例
ここでは、実際に当社に寄せられた指向性スピーカーによる嫌がらせの相談事例と、相談後の結末を紹介します。
依頼者からの相談内容
3週間前から、書斎で仕事をしていると、まるで耳元で話しかけられているような音声が聞こえるようになりました。
音声の内容は隣人の電話の会話やテレビの音のようで断片的ながら明確に聞き取れます。
不思議なのは、書斎のデスク周辺でしか聞こえないこと。
椅子から立ち上がって少し離れると、まったく聞こえなくなるのです。
妻や息子を呼んで確認してもらいましたが、「何も聞こえない」と言われ、私の精神状態を心配される始末。
しかし、私がデスクに座ると確実に聞こえています。
隣の部屋には若い夫婦が住んでおり、先月マンションの修繕積立金の使途について理事会で対立したことがありました。
その報復として、私の仕事を妨害しているのではないかと疑っています。
毎日決まって在宅勤務の時間帯に音が聞こえることも意図的なものだと確信しており、証拠を掴んで嫌がらせを止めさせたいです。
当社による調査結果
調査により、隣室から音が発生していることがわかりました。
隣人の方に調査結果を説明し、確認させていただいたところ、3週間前に指向性スピーカー(パラメトリックスピーカー)を購入・設置されたことが判明しました。
「在宅勤務が多く、妻も同じ部屋で仕事をしているので、お互いの音が邪魔にならないようにと思って購入した」とのことでした。
『音が直進して、狙った場所だけに届く』という触れ込みだったから音量を上げてしまっていたとのことで、反射音がまさか隣に漏れているとは思っていなかったそうです。
実は隣人も理事会での対立を気にしており、「迷惑をかけないように」との思いから、より静かな生活を心がけて導入した機器だったことがわかりました。
即座に使用中止と機器の設置場所変更を約束していただきました。
依頼者の調査後の声
原因が分かって本当に良かったです。
隣の方も全く悪気がなく、むしろ私たちに配慮して静かにしようとした結果だったとはつゆ知らず。
理事会での件も気にされていて、申し訳ないと何度も謝ってくださいました。
最初は完全に嫌がらせだと思い込んでいたので、そうではないと分かって気持ちが楽になりました。
調査員の方が技術的な説明をしてくださったおかげで、お互いに誤解が解け、今では以前より良い関係になれています。
最新技術も使い方を間違えると、思わぬトラブルになることを学びました。
当社の調査担当者の見解
指向性スピーカーは「音を限定的な範囲に届ける」ための技術ですが、設置環境や建物の構造によっては、予期しない場所に音が集中することがあります。
とくにマンションのような集合住宅では、壁の反射により複雑な音の経路が生まれ、想定外の場所で音が聞こえがちです。
このケースで重要なのは、両者とも「相手に迷惑をかけたくない」という思いから行動していたこと。
依頼者は理事会での対立から疑心暗鬼になり、隣人は迷惑をかけないようにと最新機器を導入。
この「すれ違い」が大きな誤解を生んでしまいました。
技術の進歩により、これまでにない形の騒音トラブルが発生することがあります。
大切なのは、思い込みで判断せず、客観的な調査により事実を確認することです。
指向性スピーカー(パラメトリックスピーカー)による嫌がらせの対策方法
指向性スピーカー(パラメトリックスピーカー)による嫌がらせの対策は、主に以下の4つです。
それぞれ詳しく解説するので、自分の状況に合った方法で対策しましょう。
遮音カーテン・防音ガラスで音をシャットアウトする
遮音カーテンは、密度の高い特殊な素材で作られており、外部からの音の侵入を防げます。
とくに高周波音(モスキート音)の軽減が期待できるでしょう。
設置も簡単で、既存のカーテンレールを使用できるため、賃貸でも取り入れやすい対策です。
本格的な遮音対策をするなら、窓などのガラスをより防音効果の高い「防音ガラス」へ交換するのがおすすめ。
ただし、工事が必要で費用も高額になるため、音に耐えられない場合に検討するとよいでしょう。
大家・管理会社に相談して対策してもらう
賃貸で被害に遭っていて、もし加害者が同じ建物の住人とわかっている場合、大家や管理会社への相談で解決できるかもしれません。
被害状況を詳しく説明し、可能であれば録音データなどの証拠を提示すれば、加害者への注意や警告を行ってくれるでしょう。
加害者の嫌がらせが悪質な場合は、部屋の移動などより強い措置を取ってくれる場合もあります。
測定器などを使って発信源を特定し、弁護士に相談する
加害者に法的な制裁を加えるためには、指向性スピーカーによる嫌がらせの証拠を集めて、弁護士に相談する方法をおすすめします。
専用の測定器を使って指向性スピーカー特有の超音波を検出できれば、決定的な証拠となるでしょう。
ただし、測定作業には高度な専門知識と高額な機器が必要です。
また、測定器だけでは「指向性スピーカーによる嫌がらせがあること」の証拠をつかめても、加害者の特定は難しい場合があります。
自分での測定や加害者特定が難しいようなら、先に探偵に相談して証拠を押さえるのがおすすめです。
探偵に発信源を特定してもらう
探偵は専用の機器と独自のノウハウで、指向性スピーカーの発信源を特定することができます。
また、加害者の行動パターンの調査や動機の解明なども可能です。
技術的な証拠だけではない総合的な調査により、問題の根本的な解決に近づくでしょう。
もちろん、探偵が収集した証拠は賠償請求などの法的手続きにも効果を発揮します。
「しっかりと証拠を集めて、加害者にしっかりと罰を与えたい」なら、探偵への相談を考えてみてください。
指向性スピーカー(パラメトリックスピーカー)による嫌がらせ、発信源特定は「日本総合調査事務所」にお任せを
指向性スピーカーによる嫌がらせでお悩みの方は、専門知識で加害者にバレずに証拠収集・発信源特定を行う「日本総合調査事務所」にご相談ください。
当社に相談するメリットは以下のとおりです。
- 騒音測定器など専用機器のレンタルが可能:高額な機器を買う必要なし
- 深夜も含め24時間対応:「寝る時間だけ音がする」ようなケースも問題なし
- 原因特定後のアフターフォローも充実:加害者との交渉立ち合いや弁護士との連携が可能
- 無料相談に対応:気軽な相談だけでもOK。契約・着手までは0円
当社ではこれまでに、指向性スピーカーをはじめとする騒音被害問題を解決に導いてきた実績があります。
ただ証拠を集めるだけでなく、解決まであなたをしっかりとサポートするのが当社のポリシーです。
まずは無料相談で、現在の被害状況やお悩みを気軽にお聞かせください。
※探偵業法にもとづき、違法性のある調査や犯罪への加担はお断りさせていただきますので、あらかじめご了承ください。
指向性スピーカー(パラメトリックスピーカー)による嫌がらせに関するQ&A
指向性スピーカー(パラメトリックスピーカー)による嫌がらせに関する、よくあるQ&Aをまとめました。
指向性スピーカー(パラメトリックスピーカー)は壁越しでも使える?壁をはさむと距離は変わる?
指向性スピーカーは壁に当たると音が反射する仕組みです。
ただし、ガラスなど薄いものに当たった場合は一部が透過(貫通)します。
「壁の反射」を利用して超音波の向きを変え、特定の部屋のガラスなどにぶつけることで、その部屋内に騒音を送れるわけです。
壁での反射の回数が増えるほど超音波は減衰しますが、トータルの距離としては大きく変わらないでしょう。
「天井スピーカー」も嫌がらせに使われることがある?
天井に設置されたスピーカーシステムも、集合住宅では嫌がらせの手段として悪用されるケースが少なくありません。
集合住宅の天井や床構造を利用して、上の階の部屋に音を送ることが可能なためです。
天井スピーカーによる騒音は、加害者は特定できても「嫌がらせだという証拠」を残すのが難しい傾向があります。
被害に遭っているなら探偵に相談して、加害者にスピーカーの使用をやめさせたり、法的に戦ったりするための証拠を集めるのがおすすめです。
指向性スピーカー(パラメトリックスピーカー)による嫌がらせの仕組みと対策まとめ
100m先でも音を届けられる「指向性スピーカー」は通販でも入手しやすくなったことから、新しいタイプの嫌がらせの道具となりつつあります。
まずは遮音カーテンなどで音をシャットアウトしてみて、それでも耐えられない・エスカレートするようなら、一人で抱え込まずに専門機関への相談がおすすめです。
当社「日本総合調査事務所」では、指向性スピーカー被害の解決に特化したサービスを提供しています。
無料のご相談を受け付けておりますので、指向性スピーカーによる騒音被害にお悩みの方は、LINEやメール・電話のうちご都合の良い方法でお問い合わせください。
※探偵業法にもとづき、違法性のある調査や犯罪への加担はお断りさせていただきますので、あらかじめご了承ください。